オークランド市、ランサムウェア攻撃を受け、大規模なデータ流出の被害に
2023年3月10日、Christine Barry
オークランド市は2023年2月8日、ランサムウェア攻撃を受けて複数のシステムおよび公共サービスに障害が発生し、今なお復旧作業中です。 電話、電子メール、ウェブサイトのサービスだけでなく、支払い処理、許可証や免許証の発行にも支障をきたしました。311インフラ緊急通報システム(OAK311)も利用できない状態が続きました。警察や消防の緊急サービス、市の財務サービスには大きな影響はありませんでしたが、報告や内部コミュニケーションに問題が発生しました。2月14日に非常事態宣言が出され、市当局は復旧作業を支援するための追加リソースを利用することができました。 オークランド市のウェブサイトでは、サービス復旧の最新情報を掲載しています。
また3月6日に同市は、ランサムウェアの犯罪者集団がネットワークからデータの一部を盗み出し、公開したことを通知しました。FBIと第三者のデータ専門家は、市当局と協力してデータ侵害の範囲を特定しています。3月8日現在、流出したデータには、2010年7月から2022年1月までの間に給与を受け取っていた市職員の氏名、住所、運転免許証番号、社会保障番号などが含まれるとのことです。オークランド市当局は、この情報侵害の影響を受けるすべての人に、銀行口座の明細やクレジット口座を気をつけて見るよう求めています。 市は、影響を受けた人に詳細な情報を通知する予定です。
このランサムウェア攻撃は、ランサムウェア集団「Play」が展開するフィッシングメールが原因である可能性が高いです。 Play(PlayCrypt)は昨年の夏から活動しており、「大物狙い」と「二重の恐喝」という攻撃戦略を用いています。簡単に言うと、Playランサムウェアの一団は、通常、身代金を支払う能力または意思を持つという望ましい基準に基づいて、ターゲットを特定します。一団は、暗号化される前のデータを盗み、交渉に使用する電子メールアドレスが記載されたテキストファイルを残します。被害者が身代金の支払いを拒否すると、一団は機密データを漏えいさせると迫るのです。Playの犠牲になった著名な被害者のなかには、A10 Networks、H-Hotels(ドイツ)、ベルギーのアントワープ市などがあります。
下の画像は、オークランド市のデータを侵害した発表したPlayランサムウェアの恐喝Webサイトです。(出典:Bleeping Computer)
オークランド市は身代金の支払いを拒否し、バックアップからシステムを復元しています。
オークランドはこうして、ランサムウェア軍団の犠牲になった地方自治体のリストに加わりました。リストは長くなっていく一方です。フロリダ州リビエラビーチとフロリダ州レイクシティは、2019年に攻撃された際に身代金を支払いました。両市とも、身代金要求の大部分を支払うための保険に加入していました。ただし、身代金を支払っても良い結果が得られる保証はありません。ジョージア州アトランタとメリーランド州ボルチモアは、いずれも支払いを拒否しました。ダウンタイムと復旧費用は身代金の要求額を上回りましたが、両市のサイバーセキュリティは大幅に改善しました。
ランサムウェアは国家安全保障上の問題です。米国は連邦政府レベルでこうしたギャングとの戦いに積極的になっており、地方自治体向けにサイバーセキュリティ助成金として10億ドルを割り当てています。対象となる事業者はサイバーセキュリティ戦略を準備し、準備が整った時点でこれらの資金を申請することを推奨します。バラクーダは、包括的なセキュリティソリューションとハードニングされてより堅牢となったデータ保護でランサムウェア攻撃を防御します。詳細は、当社のWebサイトをご覧ください。
原文はこちら
City of Oakland ransomware attack results in massive data breach
Mar. 10, 2023 Christine Barry
https://blog.barracuda.com/2023/03/10/city-of-oakland-ransomware-attack-results-in-massive-data-breach/
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