Microsoft 365をバックアップする必要はあるのか
トピックス: Attacks and Threat Actors, Regulatory Compliance
2022年4月20日、Anastasia Hurley
Microsoft 365 で、ビジネスにおけるクラウドの利用法は一変しました。Microsoft 365 を導入している顧客の数は、月間アクティブユーザーにして 2 億以上に達し、ユーザー数でみればMicrosoft 365 は現在、最も広く利用されているクラウドサービスです。導入数が多いのには、妥当な理由があります。使用率が最も高い業界は、金融サービス業界で、金融関連企業はMicrosoft Excelのヘビーユーザーであるうえ、Microsoftが提供するFISC(金融情報システムセンター)の安全対策基準やGDPR(EU一般データ保護規則)のコンプライアンス保証を必要としています。使用率が2番目に高いのが製造業界で、こちらはMicrosoft OneDriveのヘビーユーザーです。
業界や実際の使用事例はこちらの記事を参照いただくとして、ここでは Microsoft 365 を採用する最も妥当な理由の 1 つに焦点を当てます。端的に、裏方のExchange(またはGroupwise等)サーバーよりも管理が簡単で効率的だから、という理由です。使用許諾はその場で変更可能な使いやすいサブスクリプションモデルで、製品は複数のプラットフォームに展開することも、シンプルにクラウドで利用することも可能です。ユーザーはオフラインでも、どこからでもOfficeアプリケーションにアクセスし、ドキュメントを同期・共有することができ、オンプレミスのファイルサーバーへのVPN接続は必要ありません。さらに、マイクロソフトのサービスは、電子メールやデータのバックアップまでしくれます。
いや、本当にバックアップされているのでしょうか。
Microsoft には確かにリテンションと基本的な復元のネイティブ機能があり、機密メールやドキュメントを扱わない企業ならば、こうしたバックアップで十分かもしれません。これらのネイティブツールを使用するか、より堅牢なソリューションを導入するかについては、Microsoft 365への移行時にビジネス上の意思決定を行う必要があります。
Microsoft 365のデータを守る
ここでは、Microsoft 365のデータ保護で筆頭に上がる検討事項をいくつか紹介しましょう。
- エンドユーザーによる偶発的または悪意のあるデータ削除に起因するデータ損失はよくあることです。リテンションポリシーで設定された期間内にデータがなくなっていることに気づかなければ、データはそのまま消えてしまいます。マイクロソフトのSLAは、このような事態から顧客を守るわけではないのです。
- Microsoft 365の管理者アカウントが損なわれた場合、バックアップも失われる可能性があります。Code Spaces社の事例は、データのバックアップを単一のプロバイダーに依存するとどうなるかを示しています。
- Microsoftのデータリテンションのネイティブ機能は、あなたが求めるような設定でファイルやアカウントをリストアできるでしょうか。必要なデータがバックアップされていても、リストア作業が思いの外難しい可能性があります。
- 特定のリテンションポリシーや潜在的な訴訟ポリシーに準拠することが法的に求められていますか。Microsoftのネイティブツールはこのような機能を提供してくれますか。
- ユーザーがうっかりマルウェア、特にランサムウェアでデータを破損させることがあります。この場合、ネイティブ機能でのリカバリは困難かつ時間がかかるかもしれません。OneDrive や SharePoint でのバージョン管理は有効な手立てですが、ストレージの割り当てに影響し、ストレージの追加コストが発生する可能性があります。
- Microsoftの側も、注意を喚起し、フルバックアップを推奨しています。マイクロソフトは、本サービスの稼動状態を維持するよう取り組んでいますが、すべてのオンライン サービスには中断および停止が時折発生します。マイクロソフトは、結果としてお客様に生じることがある中断または損失について一切責任を負いません。停止が発生した場合、お客様は、保存しているお客様のコンテンツまたは本データの取得ができなくなることがあります。本サービスに保存しているお客様のコンテンツおよび本データは、定期的にバックアップするか、第三者のアプリおよびサービスを使用して保存することをお勧めします。
- 業界のベストプラクティスは、3-2-1ルールを守ることです。データのコピーを少なくとも3部、2つの異なるフォーマットで作成し、1つはオフラインまたはクラウドに保存する。このルールに従うことは、今なおデータを保護するための最良の方法の1つです。
バラクーダの調査から、67%の企業が、Microsoftに組み込まれたリテンションとリストアの機能に今も依存していることが明らかになっています。ネイティブツールは削除されたフォルダのリテンションポリシーが複雑で、アイテムを細部に至るまで復元できないにもかかわらず、です。これはつまり、少なくとも67%の企業が、データ損失の高いリスクを負っていることになります。
バラクーダがお手伝いできること
Barracuda Cloud-to-Cloud Backupは、Microsoft 365環境を包括的に保護します。
- Exchange Online – すべての添付ファイルを含むすべての電子メールメッセージと、各ユーザーのメールボックスの完全なフォルダー構造
- OneDrive for Business – フォルダ構造全体を含む、ドキュメントライブラリ配下のすべてのファイル
- SharePoint Online – 以下のいずれかのサイト上のドキュメントライブラリ、サイトページライブラリ、ピクチャーライブラリにあるファイルおよびフォルダ
- “モダン”チームサイト
- コミュニケーションサイト
- チームサイト
- 出版サイト
- Wiki サイト
- Microsoft 365 Groups – メール、カレンダー、サイトの全データ、およびグループメンバーがチーム内で共有するファイルデータ
企業によるデータ保護の活用方法については、当社のレポートをダウンロードしてください。Microsoft 365 環境で当社のソリューションを 30 日間無料でお試しいただくには、こちらのウェブサイトをご覧ください。
Barracuda Cloud-to-Cloud Backupについての詳細はこちら
原文はこちら
Do you need to backup Microsoft 365?
April 20, 2022 Anastasia Hurley
https://blog.barracuda.com/2022/04/20/do-you-need-to-backup-office-365/
Microsoft 365のバックアップによくある質問
Q: バックアップデータのセキュリティはどのように保証されますか?
A: すべてのバックアップデータは、転送中および保存時に強力な暗号化で保護されます。これにより、高度なセキュリティ基準を満たし、お客様のデータが安全に保管されることを保証します。
Q: バックアップの頻度をどのように設定できますか?
A: Barracuda Cloud-to-Cloud Backupでは、日次、週次、または月次の定期バックアップを設定することができます。さらに、特定のイベント後など手動でのバックアップも可能です。
Q: Barracuda Cloud-to-Cloud Backupを使用する主なメリットは何ですか?
A: Barracuda Cloud-to-Cloud Backupは、使いやすさ、包括的なアプリケーションサポート、高度なセキュリティ機能、柔軟なリストアオプションを提供します。これにより、企業はMicrosoft 365データを総合的に保護し、ビジネスの継続性を確保できます。
Q: Barracuda Cloud-to-Cloud Backupでバックアップできる最大データ量はありますか?
A: いいえ、ありません。 Barracuda Cloud-to-Cloud Backupは容量無制限です。
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